2章 の【人体の働きと医薬品】2022年手引きの改訂より、試験に出題される確率の高いポイントをまとめました。
2章は他の章に比べて改訂された箇所が少ないので、改訂の重要ポイントをしっかりと押さえましょう!

使い方は
ふつうの黒字は例年までの手引きに記載されていた箇所や♪
そして
青字で記載されてるとこが、今回の改訂で、新しく手引きに追加された要項や♪
逆に
青字や文字に横線は今回の改訂で今年から削除された要項や♪
つまり「今年の試験範囲から除外」


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2022年6月17日追記
2022年の改訂に対応した参考書の予約がAmazonや楽天で始まりましたのでそれぞれのサイトのリンクをまとめました☆
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人体の構造と働き
ヒトの体は、細胞が集まって構成されており、関連する働きを持つ細胞が集まって組織を作り、複数の組織が組み合わさって一定の形態を持ち、特定の働きをする器官が形成される。
器官が互いに連絡して協働し、全体として一つの機能を持つ場合、それらを器官系という。 また、細胞と細胞の間には、カルシウム化合物、粘液物質、膠原線維等の物質が存在し、これを細胞間質という。
【解説】
青字横線部分が削除されました。
細胞間質はまれに試験で問われることがありましたが、今回の改訂で削除です。
生体物質の産生
生体物質とは生物の体内に存在する化学物質の総称であり、胆汁酸やホルモンなどの生 合成の出発物質となるコレステロール、フィブリノゲン等の血液凝固因子、アルブミン等、 生命維持に必須な役割を果たす種々の生体物質は、肝臓において産生される。
また、肝臓 では、必須アミノ酸以外のアミノ酸を生合成することができる。
【解説】
もともとの説明文に青字部分が追加されました。

生体物質=化学物質の総称
肛門の説明文に追加
直腸粘膜が皮膚へと連なる体外への開口部である。直腸粘膜と皮膚の境目になる部分には歯状線と呼ばれるギザギザの線がある。
肛門周囲は肛門括約筋で囲まれており、排便を意識的に調節することができる。
また、静脈が細かい網目状に通っていて、肛門周囲の組織それらの血管がうっ血鬱血すると痔の原因 となる。
【解説】
青字部分が追加され、横線部分が削除。
血液の役割り追加
血液は、血 漿と血球からなり、酸素や栄養分を全身の組織に供給し、二酸化炭素や老廃物を肺や腎臓排泄器官へ運ぶほか、ホルモンの運搬によって体内各所の器官・組織相互の連絡を図る役割もある。
【解説】
青字部分が追加され、「排泄器官」が削除されました。
泌尿器系 アドレナリン等の別名追加
【副腎】
左右の腎臓の上部にそれぞれ附属し、皮質と髄質の2層構造からなる。
副腎皮質では、副腎皮質ホルモンが産生・分泌される。
副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、体内に塩分と水を貯留し、カリウムの排泄を促す作用があり、電解質と 水分の排出調節の役割を担っている。
一方、副腎髄質では、自律神経系に作用するアドレナリン(エピネフリン)とノルアドレナリン(ノルエピネフリン)が産生・分泌される。
【解説】
アドレナリンとノルアドレナリンの別名が今回の改訂で追加されました。
どちらも非常に重要なワードなので、別名も必ず覚えましょう!
青文字部分追加

重要!
アドレナリンをエピネフリン
ノルアドレナリンをノルエピネフリンの別名で表記した問題が出そう・・
眼球の説明文の変更
角膜と水晶体の間は、組織液(房水)で満たされ、眼内角膜に一定の圧(眼圧)を生じさせている。
透明な角膜や水晶体には血管が通っておらず、房水によって栄養分や酸素が供給される。
【解説】
角膜が眼内に変更されました。
網膜には光を受容する細胞(視細胞)が密集していて、個々の視細胞が受容した光の情報 は網膜内の神経細胞を介して神経線維に伝えられる。つながり、それが束なって網膜の神経 線維は眼球の後方で束になり、視神経となる。
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です。
外皮系 汗腺の説明の変更
汗腺には、腋窩(わきのした)などの毛根部に分布するアポクリン腺(体臭腺)と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するエクリン腺の二種類がある。
汗はエクリン腺から分泌され、体温調節のための発汗は全身の皮膚に生じるが、精神的緊張による発汗は手のひらや足底、 脇の下の皮膚、顔面などの限られた皮膚に生じる限って起こる
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です。

ココは例年も頻出な箇所やから
青字部分覚えとこ♩
骨格系 関節の説明の変更
関節とは、広義には骨と骨の連接全般を指すが、狭義には複数の骨が互いに運動できるように連結したもの(可動関節)をいう。
骨の関節面は弾力性に富む柔らかな軟骨層(関節軟骨)に覆われ、これが衝撃を和らげ、関節の動きを滑らかにしている。
関節周囲を包む膜(滑膜関節膜) は軟骨の働きを助け、の外側には靱帯はがあって骨を連結し、関節部を補強している。
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です。
脳や神経系の働き 説明文の変更
体内の情報伝達の大半を担う組織として、神経細胞(神経線維ともいう。)が連なった神経系がある。
神経細胞の細胞体から伸びる細長い突起(軸索)を神経線維という。
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です。
今までは神経細胞=神経繊維でしたが、改訂にともなって、今後は神経細胞の細胞体から伸びる細長い突起(軸索)が神経線維です。
改訂されていきなりそんな引っ掛け問題は出ないかもしれませんが、エリアによっては、もしもがあるかも…
中枢神経系のはたらきに追加
中枢神経系は脳と脊髄から構成される。
脳は、頭の上部から下後方部にあり、知覚、運動、記憶、情動、意思決定等の働きを行っている。
脳の下部には、自律神経系、ホルモン分泌等の様々な調節機能を担っている部位(視床下部 など)がある。
【解説】
青文字部分が追加
中枢神経系は頻出ポイントですので5個のワードを覚えておきましょう。
末梢神経系 説明文の変更
脳や脊髄から体の各部へと伸びている末梢神経系は、その機能に着目して、随意運動、知覚等を担う体性神経系と、消化管の運動呼吸や血液の循環等のように生命や身体機能の維持のため無意識に働いている機能を担う自律神経系に分類される。
通常、交感神経系と副交感神経系は、互いに拮抗して働き、一方が活発になっているときには他方は活動を抑制して、効果器を制御している。
効果器に伸びる自律神経は、節前線維と節後線維からできている。
交感神経と副交感神経は、 効果器でそれぞれの神経線維の末端から神経伝達物質と呼ばれる生体物質を放出し、効果器を作動させている。
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です。
薬の生体内運命
消化管吸収
有効成分は主に小腸で吸収される。
一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医 薬品成分を取り込むのではなく、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象で ある。
【解説】
横線部分が削除です。
この部分はときおり試験に出題されていましたが削除です。
薬の代謝、排泄の説明文の変更
肝機能が低下 した人では医薬品を代謝する能力が低いため、正常な人に比べて全身循環に到達する有効 成分の量がより多くなり、効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなったりする。 なお、薬物代謝酵素の遺伝子型には個人差がある。また、最近の研究により、小腸など の消化管粘膜や腎臓にも、かなり強い代謝活性があることが明らかにされている。
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です。
2章でもこの部分は試験に出る頻度が高いです。
ちなみに横線で削除された部分も過去問をこなしていた時によく出てきましたので、追加された文言はぜひ覚えておきたいところです。
経口液剤、シロップ剤の説明の一部削除
経口液剤では苦味やにおいが強く感じられることがあるので、小児に用いる医薬品の場合、 白糖等の糖類を混ぜたシロップ剤とすることが多い。
シロップ剤は粘りがあって容器に残り やすいので、残った部分を水ですすいで、すすぎ液も飲むなどの工夫が必要である。
【解説】
横線部分が削除です。
この箇所も過去問でたまに出ていましたので、今後は出題されないということですね。
軟膏剤、クリーム剤の説明文の変更
基剤の違いにより、軟膏剤とクリーム剤に大別される。有効成分が適用部位に留まりやすいという特徴がある。
一般的には、適用する部位の状態に応じて、軟膏剤は、油性の基剤で皮膚への刺激が弱く、適用部位を水から遮断したい場合等には軟膏剤を用い、患部が乾燥していたりいてもじゅくじゅくと浸潤していても使用できる。
また、クリーム剤は、 油性基剤に水分を加えたもので、患部を水で洗い流したい場合等にはクリーム剤を用られるが、ことが多い皮膚への刺激が強いため傷等への使用は避ける必要がある。
青文字部分が追加され横線部分が削除です。

軟膏剤、クリーム剤も頻出カテゴリーや。
追加された青字部分はしっかり覚えとこ♩
全身的に現れる副作用の説明文の変更
ショック(アナフィラキシー)
一旦発症すると病態は急速に悪化することが多く、適切な対応が遅れるとチアノーゼや呼吸困難等を生じ、致命的な転帰をたどる死に至ることがある。
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です。
偽アルドステロン症の説明文の変更
低身長、低体重など体表面積が小さい者小柄な人や高齢者で生じやすく、原因医薬品の長期服用後に初めて発症する場合もある。
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です
小柄な人→低身長、低体重など体表面積が小さい者と、より詳細な体型の表記になっています。
ここも試験に頻出な箇所ですので追加の青字部分は覚えておきましょう。
体の局所に現れる副作用の説明文の変更
消化性潰瘍
医薬品の副作用により消化性潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されて、粘膜組織のその一部が粘膜筋板を超えて欠損する状態であり、医薬品の副作用により生じることも多い。
消化性潰瘍になると、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐きけ、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなる、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
【解説】
青文字部分が追加され横線部分が削除です。
呼吸器系に現れる副作用の説明文の追加
喘息
原因となる医薬品(アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症成分を含む解熱鎮痛薬など) の使用後、短時間(1時間以内)のうちに鼻水・鼻づまりが現れ、続いて咳、喘鳴(息をするとき喉がゼーゼー又はヒューヒュー鳴る)及び呼吸困難を生じる。
【解説】
青文字部分が追加

副作用関連は出題頻度が高い!
追加の「アスピリンや非ステロイド」のとこは
ぜったい覚えてニャ!!
感覚器系に現れる副作用の説明文の追加
眼圧上昇眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている眼房水が排出されにくくなると、眼圧が上昇して視覚障害を生じることがある。
例えば、抗コリン作用がある成分lvが配合された医薬品によって眼圧が上昇し(急性緑内障発作)、眼痛や眼の充血に加え、急激な視力低下を来すことがある。
特に眼房水の出口である隅角が狭くなっている閉塞隅角緑内障がある人では厳重な注意が必要である。眼圧の上昇に伴って、頭痛や吐きけ・嘔吐等の症状が現れることもある。
【解説】
青文字部分が追加
副作用情報等の収集と報告の全文追加
法第68条の10第2項の規定に基づき、登録販売者は、医薬品の副作用等を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならないとされており、実務上は決められた形式に従い報告書を独立行政法人医薬品医療機器総合機構に提出することとなる。
一般用医薬品においても毎年多くの副作用が報告されており、市販後も医薬品の安全性を継続的に確保するために、専門家により多くの情報が収集され医薬品の安全性をより高める活動が続けられている。
【解説】
青字部分が追加ですが、これって5章の項目じゃんよ!?と思ってしまいますよね。
2章の副作用と5章の「副作用情報の収集」を関連づける意味合いで追加されたのだと思いますが、2章の試験で5章のような出題が副作用においては、あるかもしれないと、覚えておきましょう。
2章改定のまとめ
他の章に比べれば改定の少ない方に入る2章ですが、まとめてみると結構ありましたね^^;
1章と3章の改定のまとめはこちら


2022年6月17日追記
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